ア 専門家の協力を得られること
協議会は、専門化からなるチームを構成して中小企業の支援計画の策定にあたります。
そこで、同協議会のスキームの大きなメリットとして、財務面、事業面にわたる企業実態の把握が適切にできること、専門家による再生手法の提案が受けられることがあげられます。
その会社にふさわしい再生案は会社ごとに様々でしょうが、上記のような債権放棄、リスケジュール、営業譲渡の手法以外にも、DDS(=デット・デット・スワップ、金融機関の保有する貸付金の一部を資本的劣後ローン(返済順位が劣後するローン)に変更する手法。
スポンサー企業による再生ファンドを活用したもの等、当該企業にふさわしく、かつ、実現可能性が高い事業計画の策定を支援してもらえる点は大変魅力的といえるでしょう。
※ DDS(直訳すると債務と債務の交換)のイメージ

イ 債権者間における支援の衡平性が確保されること
先に述べたガイドラインによる整理の再建計画案も、債権者間の衡平が内容とされるのですが、いわゆる「メイン寄せ」(複数の金融機関が融資する場合、債務者の業績が悪化して融資の小さい金融機関が融資を引き揚げることにより、その分メインバンクが融資を追加せざるを得なくなりメインバンクの融資比率が高まること)の問題が生じがちでした。
この点、協議会は、債権者債務者一方の代理人ではなく、公正中立の立場に立って、中小企業の再生計画策定を支援するとともに、金融調整をも支援する機関ですので、金融調整の支援により債権者間の衡平が期待されます。
ウ 信用保証協会の協力が得られやすいこと
中小企業にとっては、保証協会の債務免除が得られないと再生計画が描けないことが多いと思われます。
この点、協議会スキームによる案件については、全国の信用保証協会がそれぞれ専門部署を設置していて、一括対応する仕組みになっています。
そのなかで、協議会がガイドライン手続に準じて再生計画をまとめたものに関しては、保証協会が代位弁済を実施して保証協会が債権者となった上で債権放棄を行い、放棄後の残額については求償件消滅保証を同時に実施します。
これにより、保証協会の保証付融資を継続することが可能なので、協議会のスキームは保証協会の協力が得られやすいといえます。