事業譲渡とは | 事業再生ナビ 資金繰り・銀行融資の悩みを解消

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事業再生ナビ【資金繰り/銀行融資/リスケジュール】

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HOME > 事業譲渡とは

事業譲渡とはその1

事業譲渡とは、事業を取引行為として他に譲渡する行為をいいます。

この事業譲渡は、企業再編の手法の一つであり、経営の効率化のために事業を別会社に譲渡して分社化したり、事業拡大のために他の会社の事業を譲り受けてさらに事業の拡大を図ったり等経営が好調な企業のM&Aの手法として広く使用されていますが、以下のように経営不振企業が経営を建て直すための手段としても活用されています。

第1に、会社の債務超過状態を解消するために事業譲渡を用いることが考えられます。

事業譲渡することによって、譲渡会社(以下では、事業を譲渡した会社を「譲渡会社」といいます)はその対価として金銭を得ることができますので、多額の債務を抱え経営に行き詰まった譲渡会社が、譲受会社(以下では、事業を譲り受けた会社を「譲受会社」いいます)に事業譲渡することによって得た金銭を、債権者に一括弁済し、それまでの債務を精算した上で、あらたな一歩を踏み出すことができるのです(下図参照)。

事業譲渡とはその2

第2に、会社の財務状況が悪化した場合に、事業譲渡を行いその対価によって残りの事業の再建を図ったり、赤字が続き経営不振の事業部門を別の会社(例えば関連会社)に事業譲渡したりすることによって経営の健全化を図ることもできます。

もっとも、事業譲渡を行うと、後ほど述べますように譲渡会社には競業避止義務が生じることになるため、その点には注意が必要です。

事業譲渡とはその3

第3に、会社再建以外の目的でなされることもあります。

例えば、会社が経営に行き詰まり再建困難な状況に陥ったとき、このまま会社が潰れると従業員の職がなくなり路頭に迷う、せっかく続けてきた事業が途絶えてしまうという場合に、事業譲渡することによって、譲受会社で当該事業の存続を図ったり、譲受会社に従業員の雇用関係を承継させることによって、事業と従業員を守るということもできるのです。

この事業譲渡による事業再生については、中小企業白書(2004年版)においても、「自力再生が困難であっても、それが直ちに廃業しか道がないことを意味するわけではない。企業内部の資源だけでは再生が難しくても、他企業の資源と組み合わせたりすることによって事業の再生が可能であることも十分あり得る。

例えば製造業を営む企業が、今までは外注であった工程を内製化することを考えている場合には、全くの新規で生産ラインを整え、技能を有する従業員を育成するよりも、既に設備や技能を有している企業から譲渡を受ける方が効率的である場合がある。

また、生産能力の増大や多角化を目指す企業にとっても同様のメリットがある場合がある。

そのような事情から事業譲渡を受け入れるニーズがある企業と自力再生が困難な企業のニーズが合致すれば事業の一部としての存続が可能であり、これも再生の一形態と言える。

譲渡する側にとっても、そのことによって従業員の雇用が確保され、また仮に譲渡の対価が得られれば、債務を少しでも減らすことも可能であろう。

結果として、倒産よりも影響を軽減できる可能性がある。」と紹介されています。

そこで、当サイトでは、このように会社再建等を行うにあたって、事業譲渡という手段を用いることのメリット・デメリットを説明した上で、類似の制度である会社分割との違い、事業譲渡の手続、事業譲渡の効力、事業譲渡による資産等の承継、事業譲渡と税金の関係について順に解説していきたいと思います。

事業譲渡のメリット・デメリット

事業譲渡は、このように組織再編のために用いられる手段の一つですが、合併や会社分割といった他の組織法上の行為と異なり、あくまで取引法上の行為であるため、事業譲渡によって、資産や負債が当然に譲受会社に引き継がれるわけではありません。

そのため、事業譲渡には、当事者が契約によって自由に、譲受会社が引き継ぐ資産や負債の内容を決定することができ、必要な事業のみを承継できるという当事者双方にとってのメリットがあります。

さらに、帳簿に記載のない簿外債務や保証債務・手形債務といった偶発債務の発生による不測の損害を防ぐことができるという譲受会社にとってのメリットもあります。

また、手続き上のメリットとしては、後述のように事業譲渡の際には会社法上株主の保護手続は必要ですが(会社法469条以下)、債権者保護手続は会社法上必要とされていないため、債権者が反対しようとも事業譲渡することができる点があげられます。

他方、デメリットとしては、最初にメリットとして挙げた事業譲渡によって資産や負債が当然には譲受会社に引き継がれないことの裏返しとして、資産や負債を引き継がせるためには、個別に手続を行わなければならず、例えば契約であれば相手方の同意が必要となるために手続が煩雑になるということがあげられます。

また、後述のように、行政上の許認可を引き継げないということや株主総会の特別決議が必要になるといったこともあげられます。

事業譲渡と会社分割の違い

事業譲渡とよく似た制度として会社分割があります。

会社分割とは文字どおり、1つの会社を2つ以上の会社に分けることをいいます。

この会社分割も事業譲渡も会社の営む事業を分離し別の会社に承継させることができるという点では類似しますが、会社分割は分割事業が包括的に承継される組織法上の行為であるのに対して(包括承継)、事業譲渡は契約で限定された範囲で財産等を移転の対象とする取引法上の行為(特定承継)であるという点で本質的に大きく異なります。

事業譲渡と会社分割との主な相違点をまとめると下表のようになります。

したがって、事業を承継させようとするときは、この表や他の方法を見比べて、どの方法が一番向いているのかを検討することが重要です。

もっとも、事業譲渡と会社分割のどちらの方法を用いるべきかについては、会社の運命を決定づける重要な選択にもなりますし、専門的な判断も要しますので、事前に弁護士や公認会計士といった専門家に相談することをおすすめします。

事業譲渡と税金

事業譲渡は、法人税法上譲渡日における時価による資産の譲渡とみなされるため、譲渡損益が発生し、課税所得計算の対象となります。

なお、譲渡価格が時価と乖離した場合には、寄附金課税や受贈益課税の問題が生じます。

そして、負債を譲渡対象とした場合には、事業譲渡代金からの減額分として扱われます。

また、前述のように、事業譲渡は資産の譲渡という取引行為にあたるため、対象資産の中に課税対象があれば消費税が課税されます。

さらに、事業譲渡の対象に不動産が含まれる場合には、前述のように第三者に対抗するために所有権等の移転登記を行う必要があり、登記のための登録免許税もかかります。

そして、不動産を事業譲渡により譲り受けた譲受会社には、不動産取得税が課税されます。

このように事業譲渡は、個別の資産譲渡であり移転手続を要するため、税金の処理にあたっても、当該資産毎にいかなる税金がかかるのかという検討が必要不可欠であるといえますので、税の負担をめぐるトラブルや申告漏れ等を防ぐためにも税の専門家に相談することが必須であるといえます。

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